災害・避難時の熱中症などの暑さ対策・備え・解消法

今回は、避難時におすすめの暑さ対策をお伝えします。

熊本地震が起こったのは4月の春で、夜は寒く感じることもありましたが、昼は気温も上がり比較的過ごしやすいように思いました。…というのも束の間、5月に入ると気温が30度以上になることもありました。

ある程度の寒さなら着込んだり、毛布やアルミシートで耐えることもできますが(それでも寒いと思いますが)、暑さは薄着になるか日陰にいるくらいしかできず回避するのが難しいです。暑さは、体調を崩し命の危険を伴う場合があります。

危険な暑さによる熱中症など身体への負担

熱中症を引き起こす条件は、「環境」「からだ」「行動」によるものが考えられます。
「環境」の要因は、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなどがあります。
「からだ」の要因は、激しい労働や運動によって体内に著しい熱が生じたり、暑い環境に体が十分に対応できないことなどがあります。
その結果、熱中症を引き起こす可能性があります。

環境省「熱中症予防情報サイト」より引用

熱中症予防としては、エアコンや扇風機の活用、涼しい服装への着替え、水分補給、日陰で風通しが良い場所等が必要になりますが、災害時はその確保が非常に難しくなります。

熊本地震の際は、給水所や支援物資の配給に長時間並んだり、車中避難は車内温度が高くなるなど危険度も増し、国や県から熱中症への注意喚起が行われました。

しかし実際は、車のエアコン→ガソリン不足への不安、水分補給→トイレの回数を減らすため控える、特に乳幼児・高齢者・病気の方など体調管理が難しい方にとって熱中症対策は難しい事でもありました。

熱中症は、めまいや吐き気や頭痛などの症状があり、さらに悪化すると水を自分で飲めない、意識がなくなる、けいれんが起きるなど緊急を要する場合があります。通常は救急車を呼ぶなどの措置を取りますが大災害時に同様の救助ができるかは分かりません。

万が一に備え、できる限りの対策・準備が重要だと感じました。

暑さ対策におすすめ・便利だったもの

自分が使って便利だったものや、他の避難している方が使っていたもの、震災後「これを用意しておけばよかった!」というものをまとめます。(情報は集め続けていますので、良い方法・物があれば随時追加していこうと思います!)

どの方法も涼しく快適に感じられるかもしれませんが、あくまで補助的なものです。
マメな水分補給を確実に行いましょう!!

通気性の良い服・つばの大きい帽子・サングラス

災害時は、避難所にずっといる…というわけでなく、給水所に並ぶ・家と避難所の往復(必要な物を取りに家に戻ったり、家の中を少しずつ片づけるなど)・開いてるスーパーに行く(店舗が崩れ駐車場で販売する店もある)といった事で外出も多いです。

災害時に服装を選ぶことは難しいので、普段から綿素材などの通気性が良いものを着ておく・用意しておくと良いでしょう。肌着も、汗を吸うか・速乾性があるかなど機能性を重視するのがおすすめ。

出来るだけ日陰を歩き、直射日光を避けるために帽子を使いましょう。強い日差しは体力をどんどん奪っていきます。難しい場合は日を避けるダンボールやハンカチなどで代用を。何も無いよりはいいと思います。

日光で目がかすんだり痛くなる方はサングラスもあると良いです。サングラスは、真黒な見た目に抵抗がある方は、色が薄くて一見メガネのようなタイプもありますよ。

保冷剤・クールジェル(氷枕)

保冷剤はケーキなどを買った時によく付けてもらいますよね。震災時は停電の可能性が高いので、捨てずにとっておきましょう!ない場合も100均にも売ってあります。冷蔵庫が無事ならば冷蔵庫の中、クーラーボックスや発泡スチロールの箱に入れるなどできるだけ溶けない場所へ保管が良いでしょう。(気休め程度かもしれませんが、使える時に使っておきましょう!)

直接肌に付けると低温やけどの危険もあるのでハンカチやタオルに包んで使いましょう。また、より保冷力を求める場合は板状の保冷剤がおすすめです。

板状の保冷剤は、同じ状況で比べてみましたが、100均よりもホームセンターなどで購入した物の方が溶けにくいです。


ロゴス倍速凍結 長時間保冷

身体を冷やす場合は、首・脇の下・足の付け根など、太い血管が通っている場所を重点的に冷やしましょう!(発熱した場合も同様です。)

クールスカーフ・タオル

水に濡らすことでヒンヤリと冷たくなる冷感スカーフやタオルは、極端に冷えることはありませんが心地よい冷たさになります。なかなか水の確保が難しい場合があるので、大きいタオルタイプよりは小さ目のスカーフタイプが使いやすいと思います。

冷感が無くなってきたら、また濡らしてブンブン振り回すと、短時間ですがさらにヒンヤリしますよ!

UVカット冷感スカーフ

余談ですが、日光に弱い方はUVカット素材のものがおすすめです。私も日光に弱くすぐに赤くなり、熱を持って強い痒みが出るので、紫外線対策も大切です。UVカットカーディガンなどは、薄くて涼しいタイプが多いので、1枚持っていると便利ですよ!(私はユニクロのUVカットパーカーを使用しています。)

電池式(ソーラー式)扇風機・うちわ

熱中症対策で日陰の風通しが良い場所に移動と言われますが、日陰は探せてもなかなか風は思うようにはいきません。うちわ扇子ももちろんおすすめですが、ずっと扇ぐのも疲れるので、電池式扇風機も良いと思います。

また、小さい手動の扇風機も持ってますが、5分も続けると手が痛くなってきました。やはり余裕があれば電池式が便利ですし、疲れないし風通しが悪い車でも活躍しました。

携帯扇風機 「4in1機能搭載」 5200mAhモバイルバッテリー内蔵

私はつい最近、充電式でモバイルバッテリーとしても使えるハンディファンを購入しました。思ったよりも強めの風で、冷感タオル(濡らしたらヒンヤリするタオル)と併用したらとても涼しかったです。

私は少しでも好きなものを、と店頭で機能だけでなく色・形・サイズも吟味して購入しました!

冷えピタ・汗拭きシート(クールタイプ)

ドラッグストアなどでまとめて買えるおすすめグッズです。冷えピタはその名の通り、貼るだけで手軽に冷感を得られます。また、汗拭きシートもクールタイプを使うと少し風が吹いただけでヒンヤリ・スッキリします。ただしクールタイプは、清涼成分(メントール)が入っているので肌が弱い方やお子様は注意して使う必要があります。

GATSBY アイスデオドラントボディペーパー 徳用

ハッカ油・冷感スプレー

ハッカ油は清涼感だけでなく虫よけにも効果があるので、よく蚊に刺される方にもおススメです。私も夏は外出すると必ず1ヵ所は刺されるのでハッカ油を重宝しています。冷感スプレーも販売されていますが、私は節約のため自分で水で薄めてスプレーしています。ハッカの匂いが苦手な方もいるので、周囲への配慮も忘れずに。


ハッカ油P 20ml

ただし、冷感タオルや汗拭きシートやハッカ油は、あくまで肌表面が一時的に冷たいと感じるものです。過信しすぎずに、風通しの良い日陰で水分・塩分の補給を忘れずに!!!

ケガや熱中症で急きょ冷やしたい時

緊急で冷やさなければならない場合に緊急冷却剤も用意しておくと便利です。通常の保冷剤とは異なり、冷やしておかなくても叩けば冷えるので冷蔵庫が必要ないのでおすすめです。私も実際にバッグに一つ常備しています。何かの衝撃で冷たくならないように、タオルハンカチで包んでいます。暑い季節での使用は、冷たさの持続時間は15~20分くらいでした。

ロッテ ヒヤロン

暑さ指数(WBGT)の確認を!

環境省の熱中症予防情報サイトでは、今現在の暑さ指数と今後の予測を見ることができます。「暑いな」と思っていても、実際にどれくらい熱中症の危険があるのか分かりにくいものです。

テレビやラジオでも伝えられますが、すぐに確認したい場合は環境省の熱中症予防情報ホームページ(http://www.wbgt.env.go.jp/を利用しましょう。

また、できれば携帯電話やスマートフォンなどを持っていない高齢者の方などにも、「熱中症の危険がある」という情報を共有しましょう。

水分補給は水だけではない!塩分補給も忘れずに

水分補給
しつこいですが、どの方法を行う場合もマメな水分補給を確実に行いましょう!

その場合、水だけではなくできれば少量の塩分も一緒に補給しましょう。一番理想なのはスポーツドリンクですが、災害時は難しい場合も。スポーツドリンクの粉末タイプ・塩飴・干し梅・塩昆布などを、水と一緒に準備しておきましょう!


森永製菓 inタブレット塩分プラス 80g×6袋

最近では手軽に塩分とビタミン補給のできるタブレットタイプもありますよね。飴ほどずっと舐めておく必要が無くサッと食べられます。固めのラムネという感じの食感。

個包装なのでバッグにも常に入れています。ホームセンターやドラッグストアの熱中症対策コーナーや、スーパーのお菓子コーナーにもあるので手軽に購入できますよ!

災害時・避難時は、なかなかいつも通りの快適な空間をつくることが難しいです。さらに、精神的にも体力的にもかなり限界に近い場合もあります。

そのため、熱中症などの危険性が普段より高まってしまいます。

また、元気があっても長時間の活動は危険です!災害時は、人の精神に非常に影響を及ぼします。その中でナチュラルハイ(常に活動的)になることも。

「まだもう少し活動できそう…」と思っても、必ずこまめに休憩をして下さい!

暑い季節は特に、できる限り熱中症対策・準備をして、万が一に備えましょう。

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