今回は災害時に発生する犯罪行為への対策をお伝えします。
特に女性・お子様がいる家庭の方には一度目を通していただきたいです。
震災時は、度重なる余震でなかなか安心できる状況にはありません。余震は時に震度5以上の場合もあるので、常に極度の緊張とストレスにさらされます。
そんな非常事態にも関わらず、悪質な犯罪や問題行為が発生しました。これは熊本地震だけでなく、阪神大震災や東日本大震災などの避難が必要な災害時にも多く発生しました。
犯罪や問題行為による危険を少しでも回避し、どのようにして身を守れるかをまとめます。
また、有効な対策があり次第、随時追加していきたいと思います。
盗難・火事場泥棒・空き巣への対策
熊本地震の直後にも、いわゆる火事場泥棒が発生しました。突然の大地震で貴重品の持ち出しができないまま着の身着のまま逃げ出した方はたくさんいます。そこへ盗みに入るとは非常に悪質です。また、不特定多数の人がいる避難所における盗難対策も同時に考えましょう。
- 基本は戸締り
当たり前ですが戸締りは大事です。倒壊しそうな場合を除いて、避難時には各窓・ドアの戸締りをしっかりと行いましょう。 - 在宅していることを装う
人がいる家といない家では、やはり後者が狙われやすいでしょう。特に夜間は人がいるかのように、明かりをつけておきます。もちろん非常時は停電・漏電の危険があるため、LEDライトなどをつけておきます。カーテン越しにも光は分かりますし、ライト自体は100円ショップにもあるので準備をおすすめします。 - 外から見える所に貴重品を置かない
あからさまに貴重品だと分かる金庫などは外から確認できない場所に置くのがおすすめです。頑丈な金庫とはいえ、2人くらいだと運べてしまいます。非常時に持ち出せない金庫・貴重品は、パッと見では分からない場所が良いでしょう。 - 貴重品を持ち出す場合は必ず身に付けられるバッグに!
「0次の備え」でもまとめていますが、貴重品は肌身離さずウエストポーチや斜め掛けのショルダーバッグに入れるのがおすすめ。寝る時にも身に付けられるバッグがよいと思います。 - 油性マジックで名前を書く
身の回りの物に名前を書くことも大切です。特に充電器やラジオや支援物資など、他人と同じものは間違える可能性もあります。 - 電気・ガス・水道・自衛官などが来てもすぐに対応しない
少しでも早い復旧を支援してくれる方々がいる一方で、それらを装い犯罪行為を行う者に注意を!すぐにドアを開けず、インターホンで話を聞く・身分証の提示をしてもらう・万が一の場合を考え家の窓を開けておく。(大声を出したり、防犯ブザーを外へ投げるため)
また、自衛官の方々は原則単独行動はしません!!怪しいと思ったら、所属・隊長名を聞き答えられなかったら即通報しましょう。
女性・子どもが特に気をつけるべきこと
災害時の女性・子ども(男女とも)にも熊本県警やテレビやラジオから注意喚起がありました。また、TwitterやFacebookなどのSNSでも注意するようにと情報が流れてきました。(真偽が分からない情報もありましたが、注意するに越したことはないと思います。)
自分は大丈夫だろう、と過信せず、やり過ぎかな?と思うくらい対策をしましょう。警戒心を常に持つことが大切です。気を張って疲れるかもしれませんが、絶対に自分・子ども達の身を守りましょう!!
<危険を回避するための注意事項>
- 絶対に一人で行動しない(出来る限り集団で行動する、特に睡眠時)
- 人気のない場所・人の目がない所に行かない
- 荷物を自宅に取りに行く場合も、家族や近所の方とできるだけ集団で行く
- 他人の車に乗らない、近づかない
- 子どもを一人にしない・子ども達だけにしない
- 子どもは目の届く場所で遊ばせる
- 子どものトイレには必ずついて行き、絶対に一人で行かせない
- 子どもはもちろん、大人も、指定場所以外の支援物資やお風呂があるなどの言葉に騙されついて行かない
- 昼だから・明るいからと安心してはいけない
- 防犯ブザーを常に持つ
- 女性らしい格好・ピンク色などをできるだけ身に付けない(賛否両論あると思いますが、”女性”を強く印象付けない為)
- 車中避難の場合は必ず施錠する(知らない人・怪しいと思うときはドアは施錠、必要あれば窓を少しだけ開けて対応)
見づらくてすいません。
とても大切な事なので目立たせました。
個人的には、近所のおばちゃんたちと一緒に行動・話をすることがおすすめです。地域の色々な情報を教えてもらえたり、お互いに不安な事や困っている事や危険な事を話し合い・助け合うことで安心感が得られました。
防災グッズ+防犯グッズも用意する
防災グッズはしっかりと用意している方も多いと思います。まず第一に命を守り・繋ぐ防災グッズの用意が必要ですが、それとあわせて防犯グッズも用意しましょう!
防犯ブザーは一番思いつきやすく、用意しやすい防犯グッズと思います。防犯ブザーを選ぶときには、
- 90デシベル以上の音(騒々しい工場内、5m離れた犬の鳴き声位の音量)
- 紐を引き抜くタイプ(ボタンを押すタイプは非常時は難しい)
- 投げても壊れない(人がいる所や手が届かないところに投げて危険を知らせるため)
- 防水機能
- いかにも「防犯ブザーを持っています!」という見た目
という点を見ると良いでしょう。
災害時・避難時の犯罪行為は、ネット上でもたくさんの情報が流れています。どの情報が正しいのかは、実際に見分けるのは非常に困難です。中には「緊急時にそんな犯罪なんてしない、デマだ」という意見もあるようです。しかしそれも本当かなんてわかりません。
どんな情報が流れていようとも、「最悪の場合」を想定し対策をすることが大切です。
災害時はただでさえ心細いです。一人でも多くの方と身を守りあいましょう。