人間にとって水は非常に大切です。
地震などの災害時には、断水によって水不足に悩まされる場合があります。熊本地震でも、早急に他県から水や食料を運んでいただきましたが、それでも追いつかない程多くの場所で断水し水不足に陥っていました。
以前、【生活用水】災害時の断水対策のポイント・【飲料水】災害時の断水対策のポイントをまとめました。
今回は、断水時の身体の清潔を保つポイントについてまとめます。
万が一の災害時に、1つでも役立つことがあれば幸いです。
Contents
災害時は除菌ジェルや除菌スプレーを活用
除菌・殺菌は大事です!
食品を触る時やトイレの後には特に必要性を感じました。どう考えても不衛生な状況、さらに手を洗えないと思うとそれだけでもストレスでした。
そこで活躍したのが除菌・殺菌グッズ!
個人的には、携帯用も家庭用の大きめのタイプも両方備えておくべきだと考えます。除菌シートもおすすめですが、使用量を調節しやすいジェルやスプレーが使いやすかったです。
私は熊本地震の数年前から、外出先では携帯用の除菌ジェルを使っていました。また、大きい置き型のポンプタイプはいつも玄関に置いていたので、本震後しばらくしてサッと取りに戻りました。
最近では、持ち運び用の除菌ジェルやスプレーを携帯している方を多く見かけます。ドラッグストアやオシャレな雑貨屋さんでも購入でき、いかにも「除菌!!」という感じではなく可愛いパッケージの除菌ジェルなどもあります。
赤ちゃんのおしりふき(ウェットティッシュ)で全身を清潔に
赤ちゃんのおしりふきは避難生活の中で清潔を保つのにおすすめです。
- 一枚の大きさがウェットティッシュよりも大きく使いやすい
- ノンアルコール・無香料・パラベンフリー、など低刺激
- 一般的に1パックでも60~80枚入りと大容量
- まとめ買いがお得(安い物は1パック当たり100円切る事もある)
顔・身体問わず使うことができ、枚数も多いので気軽に使えるのも利点です。実際に、私はまとめ買いでストックが多かったため身体拭きなどに使っていました。ドラッグストアやネットでおしりふきのケース買いがお得です。
お風呂代わりといえば大袈裟ですが、何もしないよりスッキリサッパリできました。また、普段もウェットティッシュ代わりに使えるので無駄にはなりません。
もしこの赤ちゃんのおしりふきが無かったと想像すると、清潔を保つ事はもちろん、精神的な面でも余計なストレスがあったのではないかと思います。
気になる部分は汗拭きシートを活用
「赤ちゃんのおしりふき」というだけあって余計な成分がなく敏感肌の方も安心して使えます。しかし、汗がたくさん出た・臭いが気になるという場合は、汗拭きシートや身体拭き専用のシートがおすすめです。
様々な香りと除菌成分や保湿成分など、少しでもお風呂に入った感覚に近いシートも用意しておくと安心です。
水のいらないシャンプーは初日から使う方が効果あり
よく、避難時の便利グッズとして水のいらないシャンプーが挙げられます。何日もお風呂に入らないと、どうしても髪はベタベタしがちですし、臭いも気になりますよね。そんな時に非常に役立つアイテムだと思います。
しかし、できれば「お風呂に1週間入れなかったので使う」というのではなく、お風呂に入れなくなった初日~3日くらいまでに1回は使うことをおすすめします。
といいますのも、個人的にはあまりに汚れてしまった髪には十分に威力を発揮しないと感じたからです。
また、水のいらないシャンプーを避難リュックに入れる前に一度使ってみましょう。普通のシャンプーではないので、どんなものなのか事前に知っておくことで、万が一の際にスムーズに使えると思います。
仕上げに赤ちゃんのおしりふきで地肌を拭く
水のいらないシャンプーは、シャンプー後には特に何もすることは無いのですがべたつきが気になる場合は、地肌を拭くのがおすすめです。ここでも赤ちゃんのおしりふきやウェットティッシュが活躍します。
ちなみに、調べていくと重曹も災害時のシャンプーとして利用できると見かけました。重曹を頭にふりかけマッサージするそうですが、やり方によっては頭皮が傷ついたり刺激があり過ぎる場合もあるようです。(私は皮膚が弱いので試していません)
普段から上手く使っている方には便利だと思います。
お口の健康は身体の健康!災害時こそ口腔ケアを
(出典:厚生労働省ホームページ)
口腔ケアはとても大切です。口腔ケアとは、私たちが当たり前に行っている、歯磨き・うがい・入れ歯の洗浄などです。しかし災害時はそのような口腔ケアが難しくなります。
普段の生活にはない、ストレスや栄養の偏り、睡眠不足などで免疫力が低下しています。また、それに併せて不安や緊張で唾液の分泌が少なくなります。
口腔ケアには、
- 水やお茶でうがいをする
- 歯ブラシ(歯磨き粉は無くても磨いて汚れを落とす)
- マウスウォッシュ(使う前に汚れを歯ブラシやティッシュで落とす・低刺激がおすすめ)
- 歯磨きシートで汚れを取る
- 入れ歯をつけっぱなしにしない
というような工夫が大切です。
特に高齢者の方は誤嚥性肺炎に気をつけましょう
口腔ケアがきちんとされていないと、細菌やウイルスが体内に入って体調を崩し誤嚥性肺炎などの病気に繋がる恐れがあります。私が近所に避難した時も、ペットボトルの水を少し使うなどして、高齢者の方には歯磨きやうがいをすすめていました。飲み水が勿体ないと思うかもしれませんが、少量ですし、それほど口腔ケアは大切です。
私は自分自身の口腔ケアも気をつけましたが、それよりも子どもと祖母の口の健康を重視していました。ただでさえ不自由な避難生活で、余計な不安を増やしたくありませんでした。
幸い何らかの病気に繋がる事はありませんでしたが、いつだれが体調を崩すかもしれない状態だったため、自分なりの工夫は必須だと思います。
下着を優先的に清潔にしましょう
災害時は着替えが非常に難しくなります。防災リュックに用意をして持ち出せても、数日分が限界です。そのため、上着より、肌に直接触れている下着を優先的に用意し着替え・洗濯を行いましょう。(フリーザバッグ活用記事の後半に簡易洗濯方法を載せています)
下着は使い捨ての物が100円ショップ(紙のような素材)にありますし、デザインなどを気にせずセールで安い時にまとめ買いして備えても良いと思います。
数日すると個人差はあると思いますが、見た目なんてどうでもいいからとにかく下着を替えたくなります。下着を替えると随分スッキリしますよ。
女性は生理用品をこまめに替えるのがおすすめ
生理用品の中でも、おりものシート(パンティライナー)をこまめに替えることで同じ下着でも不快感が少なくなります。1パックに50~70枚ほど入っており、その割にはかさばらないので1パックは用意しておくと良いと思います。
また、下着にも言えることですが、もし可能であれば肌に優しい綿100%のものがおすすめです。化学繊維より通気性も良いですし、疲労やストレスで肌の調子も悪くなりかぶれてしまう可能性もあります。
(避難時に便利!女性におすすめな防災グッズの記事も参考にどうぞ)
水があることで清潔が保たれる
給水車から水を貰えるのはいつか分かりません。
水道が復旧するのもいつか分かりません。
断水してみて初めて分かりましたが、水が無いと身体を清潔に保ち続けることは非常に難しいです。そして、不衛生になると食中毒や感染症や誤嚥性肺炎など、様々な健康被害が生じる恐れがあります。
普段の生活ですら体調が悪くなると辛いです。災害時は特に極度の緊張とストレスものしかかってきます。難しいですが、できるだけ体調を崩さなくて済むよう対策をしましょう。
水が無い場合にどう工夫するのか普段からちょっとでもいいので情報収集し、自分に合った対策を頭の片隅にでも考えておくことが大切です。