災害・避難時は極端に野菜類の摂取が難しくなります。熊本地震も例外ではなく、野菜が食べられない状態が続きました。野菜が苦手な方も、もう好きとか嫌いとか言うレベルではなく、とにかく野菜を食べたいとおっしゃってました。
私が避難していた避難所(といっても公園ですが)は、指定避難所ではなかったのですが、その地域での備蓄や人々の協力によって食事をとることができました。
しかし、ここでもどうしても野菜不足は解消できませんでした。
今回は、その野菜不足を少しでも解消するために役立つことをお伝えしたいと思います。
Contents
そもそも野菜不足になるとどうなる?
では、野菜が不足するとどうなるのか簡単にご説明します。
厚生労働省によりますと、『1食1皿以上、1日5皿分を食べることを目安』としています。「普段からそんなに食べてないかも…」と思いますよね。しかし、それほど野菜は身体に必要不可欠であると分かります。
気持ちとしても、個人的には3日目あたりから「野菜食べたい!!!」となりました。
野菜が不足すると、
- 肌荒れ・口内炎
- 便秘
- 貧血
- 高血圧
- イライラする
- 免疫力の低下(それに伴い、風邪をひきやすい・アレルギー等)
などが起こる可能性があります。もちろん、野菜不足のみが原因というわけではありません。しかし、野菜にはビタミン・ミネラルなど体内で生成できない栄養素が含まれているので、体調不良を引き起こす要因の1つとして十分に考えられます。
ただでさえ、災害のショック・ストレス・不安・恐怖がある中で、さらなる不安要素はなるべく増やしたくありません。
避難時におすすめの野菜の取り方
完全に普段通りに野菜を食べることは困難です。できるだけ、事前に用意できるものは揃えておくのがおすすめです。また、各アイテムの賞味期限も忘れずにチェックしておきましょう!
野菜ジュース・粉末タイプ
野菜ジュースは、手軽に用意・摂取ができるのでおすすめです!味のバリエーションが豊富なので、苦手な野菜の風味を抑えたものなど好みに応じて選べます。
紙パックタイプは飲んで小さく畳んでゴミを減らすことができ、缶タイプは潰れにくいです。両方とも利点がありますので、ご自身の備蓄方法や家の状況に合う方を選びましょう。
また、青汁など水に溶かす粉末タイプは場所も取らず多くストックできます。水を確保できればすぐに飲めるので1箱あると便利だと思います。ペットボトルを使えば粉末を入れたあと振ればいいので、マドラーやスプーンも不要です。
野菜の缶詰・レトルト食品
缶詰やレトルト食品は賞味期限が長めで、スーパーなどで手軽に手に入れられます。缶詰は、魚や肉系を備蓄している方も多いですよね。
缶詰の野菜は豆系が多いですが、レトルト食品となると使用されている野菜の種類が豊富になります!野菜たっぷりのスープなどすぐに食べられる物がおすすめです。
本来ならば温めるのですが、電気が通ってない・レンジが壊れているとき等はそのまま食べます。冷たいと食べにくいかもしれません。好みの味かどうか事前に食べてみることを強くおすすめします。
フリーズドライ野菜・インスタント食品(スープ)
普段ならラーメンなどに入れると、簡単に野菜を摂れるフリーズドライ野菜。長期保存可能で水やお湯で戻すことができるのでとても便利です。ただ個包装タイプはあまり見かけないようです。
野菜入りのインスタント味噌汁などの方が、スーパーなどで個包装タイプを見かけることが多いかと思います。お湯があれば調理不要なのでおすすめです。寒い時期には特に、あたたかい汁物は身も心も温めてくれます。
ただ、カセットコンロや電気復旧時に電気ポットなどが必要になります。私のところもですが、ガスは復旧が比較的遅めのようです。
サプリメントや健康食品
手軽に栄養を摂ることができるサプリメントは、普段から利用する方も多いかと思います。ドラッグストアなどで手軽に購入できるのですが、普段使っていない方が自己判断で急に使い始めるのはおすすめできません。
他に飲んでいる薬と併用可能か・身体に合わなかったらどうするのかなどを考えてみましょう!少しでも不安があれば事前に医師や専門機関に相談した方が良いと思います。
日持ちする野菜を普段から多めにストック
野菜のストックは、ジャガイモ・玉ねぎ・かぼちゃなど、冷蔵庫を使わなくてもよい野菜がおすすめです。根菜類はローリングストック法(一定の量を常に保つため、買い足し備蓄すること)が取り入れやすいです。
カセットコンロがあれば外で簡単なスープなどが作れます。温かい物は心が落ち着きました。(ライフラインである水・電気・ガスの中で、地域差はありますが電気が早めに復旧しやすい傾向にあるので、壊れていない調理家電での料理に使えました。)
果物も日持ち・栄養価を考えストック!
野菜ではなく果物の話も少しだけ…。私の家では毎朝バナナやリンゴを朝食と一緒に出します。特にバナナは栄養価も高く、子どもから高齢の方まで食べやすいです。
またリンゴは果物の中では日持ちがするため、被災後も無事な分は食べることができて重宝しました。ただし夏場は傷みやすいので、必ず状態を見て食べられるか判断をしましょう。
また、フルーツの缶詰も甘さがあっておすすめです。
忘れがちな野菜を意識して備えよう
備蓄品や避難食として、パン・アルファ米・乾パン・缶詰などが思いつきます。実際に避難先で皆で集めて頂いたものも、パン・米類のエネルギー源となるものが主でした。もちろん、とてもありがたく大切に頂きました。
「なんで野菜くれないの!?」というようなことは決して思っておりません。緊急時に野菜の入手・調理が難しいことは百も承知です。しかしどうしても栄養が偏ってしまうのは事実です。
難しくはありますが、各自考え備えることも大切だと感じました。
私たちは普段、「最近あんまり野菜食べてないなぁ~」と思った時には、野菜多めの料理を作ったり、コンビニでサラダを買ったりと色んな方法があります。
いつもの生活で野菜の摂取が極端に不足するという事はあまりないですよね。なかなか普段は気付けませんでしたが、今回の熊本地震を通じ、自分で出来る限りの対策をしようと思いました。
今回お伝えした方法のどれでも構いませんので、1つでも用意しておくことで万が一への助けになれば幸いです。