震災時にラップが便利!とよく聞いてはいましたが、実際に使って想像以上に役立ったので、その活用方法をまとめました。
熊本地震後、旭化成から被災地に義援金5,000万円および「サランラップ」10万本の寄付を頂きました。私は車中避難が中心でしたので頂くことはできなかったのですが、ラップはとても役に立ち、ありがたいものでした。
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Contents
避難時のラップの使い方・アイデア
実際にラップを活用した内容と、同じ被災者の方から教えて頂いたアイデアを紹介します。
ラップは使い方次第で、いろんな場面で活躍します。普段食品にしか使っていなかったラップの可能性を知ることで、地震など万が一の際に活用していただければと思います。
お皿代わり・おにぎりを握るときに
ご存知の方も多い方法だと思いますが、お皿の上にラップを敷いて食品をのせます。そうすることで、洗い物が減り水の節約になります。
また、紙皿がある場合でも、被災直後は毎回使い捨てするほど紙皿の用意がない可能性もあります。ラップを活用して、できるだけ長く活用できるようにしましょう。ただし、汚れなどで不衛生な場合は躊躇せず捨てましょう!
最近は主流になりつつありますが、おにぎりを作るときにもラップを使うと素手より衛生的です。
ラップを丸めてスポンジ代わりに
ラップをクシュクシュと丸めるとスポンジとして利用できます。洗剤が無くてもある程度の汚れが落ちます。完全に清潔に…というのは難しいですが、汚れがたくさん残っていて不衛生になるよりもマシです。
腹巻・靴下の中に防寒アイテムとして
ラップは熱を逃がしにくいので防寒具としてもおすすめです。お腹に巻くと腹巻代わりになり、足先に巻いて靴下を履くと保温効果があります。
しかし、ギュッと強く巻くと圧迫感があり気分が悪くなる恐れも。余裕をもって巻くなど、こまめに調節してみましょう。
また、汗をかいた場合は、こまめにふき取りましょう。そのままにしておくと、かぶれたり汗で逆に冷えてしまったりする可能性もあります。
防水性を利用し、濡れては困る物に巻く
ラップは防水性が高く、ほとんど水を通しません。フリーザバッグの記事と同様の使い方ですが、災害時の急な雨や濡れては困る物に巻くと便利です。ラップは長さ調節が簡単なため、物のサイズに合わせやすいのが魅力です。
注意点として、スマホや携帯電話など電子機器に関しては熱がこもってしまう可能性があります。あくまで緊急時としての利用がおすすめです。
(特にスマホは連絡・情報収集に重要なアイテムなので、機種変更する際には防塵・防水機能付きタイプを選ぶのも良いですね。)
ケガの応急処置
ちょっとしたケガの応急処置にもラップが使えます。震災時ではないのですが、以前手を切ってしまって絆創膏も何もないときにラップで止血をしていました。傷口を洗ってラップで程よい力でキュッと包み、輪ゴムで留めてたことがあります。
私はちょっとしたケガにしか使ったことがありませんが、骨折時の三角巾・包帯代わりにもなるそうです。以下、警視庁のX(旧Twitter)からの引用です。画像付きでとても分かりやすく解説されています。
災害時にも色々と重宝する食品用ラップ。骨折が疑われる場合、ラップを長めに引き出して芯を添え木代わりにきつく巻くだけで固定できます。腕の場合、首に回して巻けば三角巾を兼ねた状態にして固定できます。病院搬送等で必要無くなれば、使った分だけ切り取って残りは他の用途にも使用できますよ。 pic.twitter.com/hEQTgsyHjd
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) July 3, 2019
紐代わりに
ラップを端からクルクルと巻いていくと、紐代わりになります。思ったよりも強度があり、切れにくいのが特徴です。
更に強度を増したい時には、ラップの紐を3本作り、三つ編みにします。この場合、最初の3本を長めに作っておかなければ三つ編みにしたときにとても短くなってしまいましたのでご注意を!
臭いが気になる・不衛生になりがちなゴミを包む
慣れない避難生活で食欲がなく、少し食べ物を残してしまった・食べこぼしてしまったときは、ラップでしっかり包んで捨てるのがおすすめです。
食べ残しはもったいないと思ってしまいますが、直接口を付けたものは雑菌が繁殖しやすいです。季節や物によっては傷むスピードが速いことも。食べると体調を崩す恐れもあるので捨てましょう。
また食べ物以外にも臭いや汚れが気になる物は、ビニール袋がある場合はビニール袋で・ない場合はラップでと、必要に応じてできる限り密閉して捨てましょう。
おすすめのラップの大きさと注意点
ラップを用意しよう!と思ってもサイズが異なり、どれがよいか迷ってしまいますよね。
メーカーにもよりますが、通常ラップは大(30cm位)・中(22cm位)・小(15cm位)、の3種類があります。私は実際に中と大のサイズを持っていきました。
好みのサイズで良いと思いますが、個人的には大は小を兼ねるということで、一番大きいタイプが何にでも使えると思います。
見落としがちなのですが、長さもポイントです。多くのラップが20m~50mなので、たくさん使えるように長めタイプがおすすめ。ただし、長めな分重いので、実際にリュックに入れて重さを確かめましょう。
また、注意点として、質の良い(=皆が知っているようなメーカー)のラップがおすすめです。というのも、私が実際に「安い!知らないメーカーだけどお得だ!!」と買ったラップがハリもコシもなく、ラップ同士もくっつかず紙のようだったからです..。
サランラップ・NEWクレラップ などがいいと思いますが、どんなメーカーも日々商品の改良が進んでいると思います。もし使ったことのない商品であれば一度使ってみて、自分が納得するものを備えましょう。
いつも台所にあるラップですが、以上のように避難時にも様々な面で活躍します。身近なスーパーなどで手に入り、避難リュックの端をギュッと詰めれば入る大きさなので、まだ用意していない方は1本避難グッズとして追加してみてください。