避難生活での子どもと周囲の問題

避難所には老若男女多くの方が集まります。それぞれの今までの生活は一切関係なく、全員一緒に生活することになります。避難生活をする上で、子どもと周囲との問題・課題は皆が考えるべき内容です。

思いやる心がまずは大事ですが、相手に身の危険を感じた場合はとにかく離れましょう!非常事態では通常の精神状態ではない場合もあります。まずは子ども・自分の身の安全を第一に!

女性・子どもについて災害時の犯罪対策をまとめておりますので、必ず対策・警戒しましょう。

今回は私や子供を持つ知人が経験した避難生活をもとにまとめました。こんなに簡単じゃない!という意見ももちろんあると思いますが、いち被災者の考えとしてご覧いただければと思います。

子供・その親・周囲の方、お互いにストレスを感じる

男の子

みんな静かに落ち着いて避難生活を送る…というのは理想でしかありません。色んな状況の方がいます。突然の大地震で、みんな極度の不安と恐怖にさらされるので、普段は気にならない事や些細な事が大きなストレスとなってしまいます。

特に子供に関することは、避難所で気になることの一つです。

子どもと親の気持ち・行動

大人でも非常事態に恐怖し、冷静を保つこと・自分をコントロールすることがままなりません。子どもなら尚更、自分の不安や恐怖を上手く表現できません。一見明るく見えても、騒ぐ事・泣く事でその恐怖からどうにか逃れようとしています。

そんな時に親は子どもの、

  • いくら注意しても走り回る・大声を出す
  • 恐怖で夜に寝ることができず泣く・話し続ける
  • 赤ちゃんが場所も時間も構わず泣く

などといった行動に悩まされます。

そして周囲の視線・言葉で避難所に居辛くなり、車での避難生活安全が確認できない自宅での生活を選ぶことがあります。私の周りでは、自宅に戻りたくないという子どもの意見で車中泊を続ける家族が多く、県外に避難する方もいました。

しかし車もなく、自宅にも戻れないという方は避難所で生活するしかありません。

実際に子どもに注意もせず自由にさせる親もいますが、どうにかしないと迷惑がかかる!と試行錯誤し頑張り続ける親が大半です。

子どもを怒り続けて、でもそれは子どもの不安な気持ちをさらに傷つけるかもしれない、でも周囲の視線が痛い、次の瞬間に大きな地震が来たらどう子供を守ろう、といろんな思いが交差し、親も子も精神的に追いやられます。

周囲の方々の気持ち

親の気持ちを考えると、「冷たい視線・心無い言葉を浴びせるなんて!」と思います。しかし冒頭に申し上げた通り、いろんな方が避難所で生活をします。大震災後に、余裕がある方は少ないです。

  • 子どもが好きな方
  • 普段子どもと関わることがない方
  • 子どもが苦手な方

子供に関する感覚は人それぞれですが、子どもが好きな方でも、少しならならいいけど毎日は…とストレスを感じることがあります。子どもが苦手な方なら尚更です。甲高い声・騒ぐ音・泣き声を我慢しなければなりません。つい、普段なら言わないことも口にしてしまいます。

震災直後は恐怖や不安、時間が経つと家が壊れ先の見えない避難生活や、日に何度も起こる余震、会社が再開できないなどイライラすることも増えていきます。イライラの原因が自然災害なので怒りのぶつけようがありません。

 お互いを思いやる気持ちを少しずつ

思いやり
このような場合、どうすれば良いのだろうと考えても答えを出すのが非常に難しいです。

やはり個々の相手を思いやる気持ちが場を和らげるし、不要なトラブルを防ぐと思います。

もちろん、こんな自分が精一杯な時に相手を思う気持ちは難しいと思います。なので、たくさんではなく少しでいいと思います。

  • 子どもがうるさいときには、子どもではなく親に伝えましょう。その場合もイライラしているかもしれませんが、言い方に少し注意をしましょう。
  • 親は子どもに頭ごなしに怒るのではなく、なんで静かにするのか理由を話しましょう。話が伝わりにくい幼児・低学年などは、一緒に外で遊んだり、静かに遊べる方法を考えましょう。(後日別記事でまとめます)
  • 赤ちゃんが泣いて一生懸命あやしてる親には、一言かけてあげましょう。「大丈夫だよ」「気になる時は、ちょっと外の空気に当たって気分転換してごらん」など、ちょっとした気遣いで心が救われます。

赤ちゃんや子どもがいる家庭とそれ以外の家庭を分ける

思いやり…とはいっても極度に気が張っている状態の時は、そんな綺麗事言ってられない!!と余裕が全く持てません。それは個人によって様々です。

なので、私が個人的に思うのは可能な限り子どもがいる家庭とそれ以外の家庭を分けるという事です。分けるといっても、避難所は広い体育館などに一斉に避難するので難しいとは思います。(理想論と言われれば確かにそうなのですが、経験してやはり必要だと思い記事を書いております。)

ただ、日を追うごとに自衛隊やボランティアや他県の方々が支援に来てくださいます。そのため、最初の2、3日は仕方ありませんが、その後は子どものいる家庭を集め、パーティションなどで区切ることが有効だと考えます。

赤ちゃんのいる母親は区切られることで安心して授乳もできますし、バラバラに避難していた子どもたちが友達と一緒にいることで安心感を得て、親同士も情報交換できます。周囲の方も静かに過ごしたいときはその場所を離れるなど、対策もできます。

また、熊本地震の際には赤ちゃんと母親が避難できる専用避難所がありました。認知度が低く活用が難しかったようですが、事前に調べておくと安心できると思います。

やはりできるだけ別々に過ごすのが、お互い気を遣わずストレスも少ないと思います。

これは難しい問題だと思います。
みんなそれぞれ苦しんでいるという事を心に留めてお互い接し、工夫することが大切です。そして、混乱でどうにもできないときには、外からの支援やプロに任せ対応してもらいましょう。自分では言いにくい事も、外部の方に伝えることで解決へ近づくことが出来ると思います。

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