自分に合った防災マニュアルとは?作成のコツと活用法

皆さんは自分にとってベストな防災マニュアルはありますか?

最近は地震や大雨・台風などの被害が大きく、「防災マニュアル」を目にすることがあると思います。私は熊本地震を経験するまで、お恥ずかしい限りですが危機意識を持ちながら防災マニュアルを読むことはほとんどありませんでした。(パラパラッと見る程度で…)

しかし、今回の熊本地震は自分が経験した中で最も大きい災害となり、防災に対する意識が変わりました。地震後、生活が落ち着いた頃には、もう一度しっかりと防災を勉強しようと思いました。しかし、防災マニュアルは数多く存在し、戸惑ってしまいました。

防災マニュアルは全てが同じではありません。自分にとって役立つ内容をしっかりと取り入れることが大切です。

ここでいう防災マニュアルは、本屋・ネット(公式サイトや個人サイト)・自治体で配布されたものを指します。

防災の基本は同じ!しかし異なる部分で混乱

防災の基本は、どの防災マニュアルでも同じでした。どのマニュアルでも家具の固定や防災グッズなど、必要最低限の物はきちんとそろうと思います。しかし、少しずつ違う所があります。

例えば私がたくさん見た防災対策の中には、

  • 「大きい地震では机の下に避難」⇔「机は落下物で壊れる恐れがある」
  • 「急いで避難」⇔「慎重に慌てず避難」
  • 「カップ麺は非常食に不向き」⇔「カップ麺は水でもOK」
  • 「備蓄は3日分」⇔「備蓄は1週間分」
  • 「テントが役立つ」⇔「テントは不要」
  • 「玄関などに避難グッズを備える」⇔「車・簡易倉庫にも備えを」

など、所々異なる点があるので、防災対策をしたくても「どっちが良いのかな?」と迷うことがありました。

まずは現在の自分の状況を整理

多くの防災対策を知るうちに、情報を取捨選択するには自分の状況を改めて確認することが重要だと思いました。

  • 住居(戸建て・アパート・マンション等)
  • 家具はどんなものか(机の頑丈さ・背の高い家具の配置)
  • 通勤・通学(徒歩・自転車・車・バス・電車)
  • 家族構成・年齢(一人暮らし・子どもがいる・高齢者がいる等)
  • 避難場所は近くにあるか、把握できているか
  • 体調(持病・療養中・体質等)

このような点を想像しても良いですし、分かりやすくメモに書き出してみましょう!実際に書くことは、自分の中できちんと理解し整理できるのでおすすめですよ。

普段生活している自分の環境に1つずつ当てはめてみて、自分に合った防災対策を考えてみましょう。以下、私の環境の場合で考えてみます。

  • 「大きい地震では机の下に避難」⇔「机は落下物で壊れる恐れがある」
    頑丈な机がある部屋にいる場合はその下に避難。他の部屋の場合は背の高い家具・窓から離れる。
  • 「急いで避難」⇔「慎重に慌てず避難」
    戸建てではなく4階に住んでいるので、自分だけ急いで階段を降りると他の住人の方も巻き込み思わぬケガをする可能性も。
  • 「カップ麺は非常食に不向き」⇔「カップ麺は水でもOK」
    あまりお腹は壊さない方なので、カップ麺も直接食べるか水で作るため備蓄。ただし家族に慣れないものを食べるとお腹を壊す者がいるので、他の非常食も十分に用意。
  • 「備蓄は3日分」⇔「備蓄は1週間分」
    避難場所は近いが、指定避難所は少し遠いため備蓄は最低1週間分用意。(熊本地震では指定避難所に行けなかったため、支援物資ではなく自分と自治体の備蓄・開いているスーパーをひたすら探した)
  • 「テントが役立つ」⇔「テントは不要」
    私の地域のように多くの方がスペースなく避難する場所には不向き。しかし庭や十分なスペースがある場所ではとても役立つ(熊本地震では登山家の野口健さんが設営された益城テント村があった)。1人用テントは着替え・簡易トイレに役立つ。
  • 「玄関などに避難グッズを備える」⇔「車・簡易倉庫にも備えを」
    取り出しやすい場所に備えておくと持ち出せなくても揺れが落ち着いて取り出せることもある(実際にそうしました)。しかし家の構造や築年数、部屋の階数などで不安。車や倉庫にも備えてリスクの分散が必要。
何も情報が無い漠然とした状態より、自分の環境を確認することでしっかりと、いるものといらないもの・より良い備え方、が判断しやすくなると思います。皆さんもぜひ一度考えてみてください!

実際に被災した方の経験本やブログを読む

防災マニュアルは、公的な機関が専門家を交えしっかりと作成した物は1つは押さえておきたいです。さらに、それだけでなく実際に被災した方が必要と思ったもの・役立ったものの情報も大切です。

防災マニュアルというと、「専門的でなかなか見ない」という方も。私もそうでした。

  • サバイバルできそうな内容
  • きちんと正しく備えるべきという義務感
  • 全部揃えたら一体いくらかかるの…

きっと大切なんですが、初心者からすると抵抗がありました。「あーこれできないな」と思うことも多々。注:決して否定しているのではありません!私がズボラなだけです!

しかし、実際の被災地では今あるもので工夫したり意外なものが役立っていたりと、「自分にもできそう!」という取り組みやすさがありました。

【一次持ち出し】最低限必要なおすすめ防災グッズリストでも触れていますが、実際の避難生活ではどの家庭にもあるものを工夫して使うことが多いです。ガムテープビニール袋などいつも使っている日用品も十分に活用できます。

また、その被災者の経験談も自分の環境と照らし合わせましょう。海に近い地域の方は東日本大震災の経験に基づいた本やブログが非常に有益な情報があると思いますし、熊本地震では夜間の避難対策や車中泊避難についてよく書かれています。

もちろん、災害はいつどこで自分がどのような状況にあるときに起こるか分かりません。できるだけ色んな経験を知っておき、万が一の際に役立てましょう。災害時の経験を発信している方は、1人でも多くの方に役立ててもらう事を目的としています。

不要な防災マニュアルはない

防災マニュアルを本やネットなどで読んでいると、「これ必要ないなー」と思うこともありました。しかし、「私にとって不要」なだけであって、他の人にとってはとても重要な情報がたくさんあります。

そのため、防災マニュアルはできれば自分だけのオリジナルのマニュアルを作成しましょう!

…作成とかいうとまた面倒臭く感じますね。思うだけでも良いです!

自分の状況に合うかどうかを念頭に置いて、防災マニュアルを見るようにしましょう!漠然と読むより、必要な部分は頭の中にすんなりと入ってくるはずです。

「全部用意するぞ!!」と意気込むと疲れたりつまずいてしまうことも。肩の力をちょっと抜いて判断してみるのもおすすめですよ。

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